四国八十八ヶ所を歩く!

ポケモンGOトレーナー遍路が歩く四国八十八ヶ所霊場巡礼の旅

小豆島八十八ヶ所巡りの基礎知識。距離以外に四国と何が違うのか?

 

小豆島八十八ヶ所巡り前の事前研究

 

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2021年6月、四国八十八ヶ所を徒歩結願した私たち夫婦ですが、先日一緒に結願した女房殿が言いました。「小豆島八十八ヶ所を一度はやりたい」と。

私はあまり乗り気ではありませんでしたが、女房殿の希望はできるだけ叶えてあげたいので、いつか行くかもしれないと思い、小豆島八十八ヶ所のことを調べてみました。

今日はそれをまとめたいと思います。

 

香川県小豆島

小豆島

小豆島。「あずきじま」「しょうずしま」ではありません。ただかつてはそのように呼ばれていた時代もあったようです。現在は「しょうどしま」と呼びます

香川県の瀬戸内海に位置します。瀬戸内海では淡路島の次に大きい島です。香川県小豆郡は人口29,000人ほど。オリーブや醤油などの生産地として知られています。

道路で本州と繋がっておらず、空港もなく、船でしか行けない島としては日本で最大の人口がある島です。

船でしか行けないので、本州側、四国側からたくさんのフェリーが発着しています。

 

小豆島八十八ヶ所

小豆島

指定の札所を歩いて(もちろん車でも自転車でも可)島を一周します。約145kmとのことなので、四国八十八ヶ所の10分の1くらい。

歩きでも1週間〜10日ほどで巡拝できます。

弘法大師はかつて四国から京都への行き帰りに小豆島に立ち寄り、島の各所で修行をしたそうです。なので、一般に言う地四国、新四国、写し四国と呼ばれるものとは違い、元四国とも呼ばれるそうです。

全国にある同様の八十八ヶ所巡りは単に四国八十八ヶ所を模したものです。小豆島のは弘法大師が修行をした場でもあり、一種特別な八十八ヶ所と言えます。

全国の地四国に関しては下記を参照。

 

shikoku88.hatenablog.jp

 

地四国の中で島内で完結する八十八ヶ所巡りを島四国、お遍路を島遍路と言います。四国の香川県愛媛県は瀬戸内海に面しており、小豆島以外にも島四国がある島はたくさんあります。

しかし上述のように小豆島は単なる島四国ではなく、由緒があります。

いつから始まっていたのか正確にはわかっていないようですが、300年前には既に多くの人が歩いていたと言います。

つまり小豆島八十八ヶ所は四国以外の他の八十八ヶ所巡りとは一味も二味も違うものなのです。特別な八十八ヶ所と言えると思います。

札所

小豆島八十八ヶ所なので札所は88ヶ所と思うのが普通ですが、実は94ヶ所が公認霊場となっています。

この内、普通のお寺の札所は30にとどまり、それ以外は堂庵や山岳霊場、総本院となります。

小豆島には星ヶ城山(ほしがじょうやま)と言う標高817メートルの瀬戸内海で一番高い山もあることから岩の間や洞窟などに山岳霊場が多数あることも特徴の一つです。

94ヶ所を歩くわけですが、四国八十八ヶ所で言うところの順打ちと言う概念がありません

スタート地点が決まっておらず、どこからでも良いとされています。

と言うのも色々な事情で移転したところも多く、また昔とは道路も変わっています。番号順の次の札所より、3つ先の札所の方が歩くなら近いと言うような場所が多くあるようです。

そんなわけなので小豆島遍路をやる人は降り立った港から近い札所からスタートするようです。

港も土庄港、池田港、大部港、福田港、草壁港、坂手港とあり、それぞれ本州や四国と結ばれています。これらのどこからでもOKな訳です。

ただ最も多くの人が最初の札所として訪れるのは土庄港に近い、小豆島霊場総本院だそうです。

総本院から時計回りに巡拝し、小豆島を一周してまた総本院に戻ると言うのがモデルコースとされています。

また宿泊施設(遍路宿)も大きな港付近にしかありませんので、四国八十八ヶ所のようにその日に行った最後の札所近くの宿に泊まると言うことがなかなかできません。

なのでいわゆる打ち戻しを行いながら進んで行く形になります。打ち戻しは歩くのが難しい場合はバスを使うかタクシーを呼びます。

つまり同じ宿に連泊して、翌日はまた昨日の終了地点までバスなどで移動してその日のスタートを切るわけです。

またコンビニや商店の数も限られており、昼食は事前に用意して歩くのが基本のようです。

四国八十八ヶ所との違い

小豆島オリーブ公園、小豆島、日本

納経方法

上述の札所に関しても四国八十八ヶ所とはかなり違いますが、それ以外にも違う点があります。

まず納経です。お寺は30しかなく、他の札所の多くは無人です。つまり納経ができません。

どうするのかと言うと、1つのお寺で何ヶ所分かの納経を一緒に行います。

また四国八十八ヶ所は手書きで納経していただけますが、小豆島は基本的にスタンプのみです(手書きも可能ですが高くなります)。

納経料金は

  • 寺院 300円
  • 堂庵 100円

となっています。

納経帳に既に手書き部分が印字されており、それ以外のスタンプを押印する形です。札所によっては自分でハンコを押すところもあるようで、間違わないようにしないとなりませんね。

なお当然ですが納経帳は小豆島八十八ヶ所霊場専用のものを購入する必要があります

土庄港や福田港近くの店で販売しているようですが、ネットでも入手できます。

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読経方法

読経方法は基本的に四国八十八ヶ所と同じですが、公式サイトによると略式の読経を勧めています

それは何故か?小豆島は1日に10ヶ所以上の札所を打ちます。札所ではやることが結構ありますよね。鐘を突いたり、参拝して、納経するだけでも作法通りにやると数十分はかかります。

四国は1日に平均すれば2ヶ所〜3ヶ所くらいしか打たないので特に問題ないですが、小豆島は違います。ここに大きな時間がかかってしまうわけです。これを短縮してスムーズに巡拝できるようにと言う配慮かと思います。

通常、経本に載っているお経は開経偈から始まり、懺悔文、般若心経など10以上のお経を唱えます。

小豆島遍路で推奨されているのはこの内の5つ。般若心経、本尊真言、光明真言、御宝号、回向文です。

一番長い般若心経は入っているものの、時間的には2/3くらいになるのではと思います。

なお、ここから先は私見になりますが、私はもっと短縮しても良いと思っています。

般若心経、御宝号だけ。もしくはそのどちらかです。ちなみに御宝号とは「南無大師遍照金剛」を3回唱えるお経です。

最低限、お経を唱えずに手を合わせお辞儀をするだけでも良いと思っています。

お経を唱えることが目的ではありません。また無意識に読んでるだけでも意味はないでしょう。要は気持ちの問題だと思っています。心を込めて対峙する。これが肝要かと。

 

納め札

初めて行く人は気にすることはありません。納め札は四国と同じく白です。しかし回数やそれに伴う納め札の色は四国八十八ヶ所と違うので注意が必要です。

  • 白 1回〜6回
  • 赤 7回〜12回
  • 青 13回〜24回
  • 銀 25回〜49回
  • 金 50回〜69回
  • 錦 70回以上

となっています。四国八十八ヶ所と比較すると赤と青の順番が違います。またそれぞれ回数も違うのです。

何故四国八十八ヶ所と違うのか明確な理由はもう誰もわかる人がいないそうです。ただこのルールだけが残っているそうです。

大師堂

四国八十八ヶ所には本堂と大師堂があるのが普通で、それぞれにお参りしますが、小豆島ではお大師様は本堂に一緒に祀られているところがほとんどだそうです。

これは小豆島八十八ヶ所の寺院全てが真言宗と言うことが関係しているそうです。

確かに四国八十八ヶ所には曹洞宗臨済宗天台宗などの寺院もあります。他地域の地四国も同様です。小豆島はそう言う意味でも珍しいのかもしれません。

 

まとめ

小豆島

その他のことは四国八十八ヶ所と同じと思って良いです。例えば白衣や金剛杖などのお遍路アイテム、参拝方法なども同じで大丈夫です。

新しく必要なアイテムは小豆島八十八ヶ所専用の納経帳くらいです。

距離は短く手頃なので「四国八十八ヶ所は無理だけど・・・」と言う人にも勧められそうですが、実際は結構厳しいようです。

と言うのも海と山の部分が多いので、平地が少なく毎日上り下りが激しいようです。

いや、四国八十八ヶ所もそうだったと言えば確かにそうだったんですが、小豆島は短い距離の中にそれが凝縮されている様子。

実際私が歩いていないので感想もないですが、いつの日か行くかもしれない時のために小豆島遍路情報をまとめてみました。

なお、公式サイトがあるので詳しく知りたい人はどうぞ。

小豆島八十八ヶ所めぐり The Shodoshima Pilgrimage offiicial site - 小豆島霊場会

もし行くことになった時はまたこのブログを再開します。そして四国八十八ヶ所との違いを体験して報告したいと思います。

 

 

【何かありましたらご連絡ください】

四国八十八ヶ所遍路大使 NOBU

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