【歩き遍路検証4】遍路ころがしの難易度
2021年6月16日(水)
目次
最難関の遍路ころがしはどこか?
遍路ころがしとは
遍路ころがしとは、お遍路さんが転ぶほどの山岳の難所のことを言います。一般には以下の7ヶ所のことを指します。
このページで記す難易度はあくまで私個人の感想です。人によっては違う意見もあろうかと思います。徒歩で結願した一人の遍路の意見と思って読んでいただければ幸いです。
1ヶ所ごとに検証してみましょう。難易度はABCに分けました。Aが最も難易度が高いという表記です。
7つの遍路ころがし検証
第12番札所焼山寺
難易度A
1番札所から歩き遍路を始めた人に最初に訪れる遍路ころがしが焼山寺です。
焼山寺道は第11番札所藤井寺(標高40メートル)から12.9kmの山道を歩いた先にある焼山寺(標高900メートル)までの遍路道です。
藤井寺から焼山寺までは途中で2つの山を超えなければなりません。つまりアップダウンがかなりあり、健脚5時間、平均6時間、弱足8時間とも言われる難所です。
ここは遍路ころがしの中でも最難関でしょう。私だけでなく、多くの人が「最初の難関であり、最大の難関」と言います。それだけ厳しい場所であるという認識をした方が良いです。
ただ、厳しい場所ではありましたが、ある程度山登りに慣れているのならばそう難しいとも言えません。
ゆっくりでも良いので休憩しながらでも登れば多くの人は登れるはずです。東京周辺の方にのみのイメージになりますが、高尾山〜陣馬山の縦走ができる足があれば問題ない程度です。
第20番札所鶴林寺
難易度C
標高494メートル。やや急斜面の坂道ですが、焼山寺と比べると全く楽勝です。標高から考えても東京なら高尾山(標高599メートル)レベルの山を普通に登れるようであれば問題ないでしょう。
焼山寺をクリアしているはずなので自信も付いているはずです。自信を持って歩きましょう。
第21番札所太龍寺
難易度C
標高600メートル。こちらも難易度は低いでしょう。高尾山レベルの山です。
ただし、鶴林寺から太龍寺まで通しで行くと難易度はBでしょう。鶴林寺と太龍寺の間は宿が少なく、また朝から鶴林寺に登り始めれば充分に太龍寺まで行く時間はあります。
また鶴林寺からだと縦走ではなく、ほぼ完全に下山してから太龍寺に登る形になります。それだけ難易度は高くなります。
第27番札所神峯寺
難易度C
標高425メートル。ここの上り坂はかなりきつくまっ縦と呼ばれていますが、標高から見てもわかるようにそれほど恐ることはないです。
まっ縦の遍路道に自信のない人は少し距離は長くなりますが、車道を歩くことお勧めします。私が登った日は土砂降りで、とても山道の遍路道を歩ける状態ではなかったので、車道を歩きました。
それでもそれなりに厳しさはありましたが、難易度はCでしょうね。
第60番札所横峰寺
難易度C
標高754メートル。横峰寺への登山ルートはいくつかありますが、どれを通ってもそれなりに厳しいようです。
私は県道147号線から登るルートを選択。途中までは舗装路で、舗装路部分はそれほど急坂ではありませんでした。しかし後半の山道は一気に急坂が多くなり、それなりの難易度はありましたが、それでも難易度はCでしょう。山歩きに慣れている人であればそんなに苦ではないと思います。
第66番札所雲辺寺
難易度B
標高911メートル。実はこの標高は四国八十八ヶ所の札所の中で最も高い数字です。
ここはどこからスタートするかによっても変わってくるかもしれません。一つ前の札所である三角寺と雲辺寺の途中には民宿岡田くらいしか遍路宿がありません。民宿岡田に宿泊することを勧めますが、三角寺〜雲辺寺を一度にやると雲辺寺からの下山も含めて難易度はかなりAに近くなるかもしれません。雲辺寺への遍路道は一部舗装路にはなっていますが、山道部分はかなりの急坂部分があり、ハードでしょう。焼山寺に次ぐ難関だと思います。宿の確保はお早めに。
第81番札所白峯寺
難易度C
標高280メートル。標高は低いですが、ここは五色台山地という場所にあります。五色台とは黄峯、白峯、赤峯、青峯、黒峯からなる連山です。
山道をかなり歩くことになり、アップダウンもかなりあります。次の82番札所根来寺までの道を含め、標高だけではわからないハードさはありました。白峯寺から根来寺の間には民宿がなく(善根宿はあります)、結局根来寺から下山するまでがルートになりますので、一日中山を歩くことになります。白峯寺〜根来寺下山まで通しで歩くことを考えると難易度はBに近くなります。低山だからと言って油断は禁物です。
まとめ
- 第12番札所焼山寺 難易度A
- 第20番札所鶴林寺 難易度C
- 第21番札所太龍寺 難易度C
- 第27番札所神峯寺 難易度C
- 第60番札所横峰寺 難易度C
- 第66番札所雲辺寺 難易度B
- 第81番札所白峯寺 難易度C
まとめると焼山寺A、雲辺寺Bで他はCと私は感じました。実際にはこれらの遍路ころがし以外にも小さな山や峠は無数にあり、ほぼ毎日のようにそういった坂道を上り下りすることになると思います。
遍路ころがしとなると、気合い入れて登りますが、それ以外のところはさほど考えていないので、そういったところが意外に大変だったりもします。
例えば第45番札所岩屋寺は標高700メートル。最後の札所である第88番札所大窪寺も標高500メートル。それら以外にも200〜400メートル程度の高さにある札所や、札所間の峠はたくさんあります。
また多くのお寺は丘の上などにあり、階段も多いです。これらがじわじわと体力を奪います。
対策
対策としては、やはりお遍路を始める前に山登りの練習をしておくことです。東京周辺であれば高尾山(標高599メートル)の1号路、6号路、稲荷山コースそれぞれの上り下りをして、まず山登りに慣れ、自信が付いて来たら高尾山〜陣馬山の縦走(高尾山599メートル〜小仏城山670メートル〜景信山727メートル〜陣馬山854メートル)ができるようになれば焼山寺アタックも自信がつくと思います。
東京以外の場所でもこれに準じた地元の山で必ず登山の練習をしてからお遍路をすることをおすすめします。
山登りは平地を歩いているのとは使う筋肉が違います。実際、遍路ころがしで遭難するお遍路さんもいます。低山でも甘く見ないほうが良いです。
また、実際には雨の中山登りせざるを得ない状況に出くわします。私は雨の登山練習はしてきませんでしたが、可能でしたらしてみたほうが良いかもしれません。
普段問題ない山道の木や岩が濡れているとどのくらい滑りやすくなるのか体感しておくのは損はないです。
最後になりますが、遍路道のおよその標高がわかるファイルがあります。下記のホームページから「初めての歩き遍路」をダウンロードできますので、参考にしてみてください。
標高以外にも初めての方向けの色々な情報が掲載されていますので必携です。
また、遍路道の標高とモデルプランが書かれた本があります。これがあれば「今日歩く道はどのくらのアップダウンがあるのか」がわかります。
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【歩き遍路検証3】どんな遍路用品が必要だったのか?
実際に持って行った方が良いと思えたお遍路用品の検証
歩き通し打ちの際に必要であった遍路用品は何だったのかを検証してみたいと思います。私が購入した遍路用品は下記の過去ブログを参照してください。
過去ブログにも書きましたが、遍路として絶対に必要なものというのはありません。ただ札所に行って、お参りするだけなら特に必要はないです。
これは実際に私が88の札所を巡拝し、色んなお遍路さんを見てきた結果の話です。
それでも色んなホームページやブログで「これとこれは必需品」みたいなことが沢山書かれていて、その必需品も微妙に違います。それは「お遍路とはこうあるべきだ」という主観が入っているからです。
ここでは遍路に必要なものは何もない、という前提で、それでも「遍路らしいことをしたい」「遍路の格好をしてみたい」というレベルの人向け(つまり私のような人)に実際に何が必要であったのかを書いておこうと思います。
まず、それぞれの遍路用品の詳しい説明は公式ページにありますので、読んでみてください。
どこで買う?
上リンクの一般的な遍路用品の中で私が持って行ったのは下記のようなものです。なお、どこでこれらのものを買うか、というのも一つ考えどころだと思います。
他のブログなどを見ていると「1番札所の霊山寺で買った」という人が結構います。確かに霊山寺では多くの遍路用品が売っていますし、1番から巡拝するのに便利な上にアドバイスも的確ではありますが、霊山寺は値段が高いです。
なので、車の方は事前にネットで購入して行くことをおすすめします。その方が安いです。
霊山寺以外の札所や遍路道沿いの一般の遍路用品店でも売っていますので、必要だと思ったら途中で買い足すこともできます。
徒歩の方もネット購入が安く済むと思いますが、実際に見て決めたいというのであれば、下記のようなお店に行って購入してからお遍路を始めると良いと思います。
ちなみに私はスタート前日にお遍路ドットコム(井上商店)に出向き、一式揃えました。井上商店には遍路中にも立ち寄り、お接待も受けました。おすすめです。
私が持って行った遍路用品
- 納め札
- ボールペン
- 納経帳
- 白衣
- 菅笠
- 金剛杖
- さんや袋
- 輪袈裟
- 経本
- 御影帳
- 賽銭用小銭
- 数珠
- ロウソク
- 線香
色が薄くなっているものは当初買う予定でしたがやめたものです。
納め札
納め札は徒歩でも車でもお遍路さんのほぼ全員が持っていたと思います。任意で住所、名前、願い事などを書いて札所にある納札入れに入れます。これを書くためにボールペンは必須。
また、納め札はお接待を受けた際に渡すこともあります。納め札の色は4回目までは白です。
必要な枚数は88ヶ所の本堂+大師堂で176枚。それにお接待を受けた時などにも使うので最低200枚は必要です。安いものなので、心配な人は多めに買って持って行きましょう。
納経帳
これもお遍路さんはほぼ全員持っていたと思います。納経帳を持っていない人は掛軸を持っていましたが、まず初めて遍路をする人は納経帳は持っていた方が良いです。
納経帳とは四国八十八ヶ所専用の御朱印帳のことです。各札所の納経所で納経料金300円(一部札所は500円)を払い、御朱印をいただきます。一生の記念になります。
なお、納経帳にはサイズが大きいもの、小さいものがあります。どちらかお好きな方を選びましょう。
白衣
お遍路らしい格好をするためには、白衣、菅笠、金剛杖、輪袈裟などを身につけると誰が見てもお遍路という格好になります。
中でも白衣を着ている人は多かったです。徒歩でも車でも白衣は多かったですね。でも全員ということもないです。普段着でも全然問題ないです。買うのであれば冬なら袖あり、夏なら袖無しが良いです。というか、歩いていると暑くなるので冬以外は袖無しがおすすめです。
菅笠
菅笠(竹笠)はマイカーやバスツアーの場合は被っていない人が多いと思います。やはり邪魔になりますし、雨や日光を避けるという意味では車だと意味がないですからね。
徒歩の人は菅笠被っている人が多いです。 実際に実用的でもあるので、徒歩の人は買った方が良いと思います。菅笠カバーが付いているものを買うと雨の日には簡易傘にもなります。
なお、菅笠はサイズが大小ありますが、リュックを背負う場合、大だとデメリットは菅笠がリュックにぶつかることが多くなり、歩きにくいことです。大のメリットは日光や雨を防ぎやすくなることです。
よく考えた上決めましょう。私は歩きやすさを重視して小にしました。
金剛杖
白衣、菅笠、金剛杖の3点セットを持っていると誰がどう見てもお遍路になります。街中で声を掛けられることが多くなり、お接待も多くなります。自分はお遍路をしているという自覚が出てきますね。
ちなみに金剛杖は木ですので、使っている内に削れて段々と短くなります。結願する頃には10〜20cm短くなると思いますので、最初の内、「ちょっと長い」と思っても徐々に丁度よくなります。
さんや袋
別名頭陀袋とも言います。納経帳など細々としたものをいちいち背負っているリュックから出すのは面倒です。これを持って入ればすぐに出すことができます。さんや袋の中は機能的にポケットや仕切りで分割されており、使いやすいです。
歩き遍路の場合の注意点は納経帳が入るサイズのもので防水仕様のものを買うことです。さんや袋より納経帳が大きいとどうにもなりませんので、特に実物を見ていないネット購入時はサイズを良く確認してください。
また少々の雨でも大丈夫なように防水タイプのものを購入しましょう。
ちなみに私はさんや袋は便利で、毎日使っていました。スマホの充電池、納経帳、納め札、ボールペンなどを仕舞っていました。絶対必要なものではないですが、あると実用的で便利なので、特に徒歩遍路の方にはお勧めします。
輪袈裟
輪袈裟は使っている人、使っていない人半々くらいのイメージですかね。車の人は菅笠や金剛杖を使わない代わりに輪袈裟率は高めのような気がします。
私はリュックを背負うこともあって、肩や首回りが暑くなってしまうのではないかと思い、結局買いませんでしたが、今にして思えば買っても良かったかなと思います。
経本
これは持っている人、持っていない人に分かれますね。本堂や大師堂での参拝方法によります。経本にある全てのお経を唱える人、もしくは般若心経だけ唱える人はお経を暗記しているのでない限り、持っていた方が良いです。
以前のブログにも書きましたが、参拝方法は人によって違います。正式なやり方はあれど、要は気持ちの問題であり、参拝方法はある意味個人の自由が効く部分でもあると思います。
私は「南無大師遍照金剛」を3回唱えるか、般若心経を唱えましたが、般若心経は暗記しているので、経本は不要と考え、購入しませんでした。
御影帳
納経の際にいただける御影(おみえ、おすがた)をまとめる帳面ですが、これは重くなるので、徒歩遍路はわざわざ持っていかなくても良いと思います。
車の人は先に購入して、いただいたらすぐに貼っておくと良いでしょう。
徒歩遍路は結願後にネットでも買えますので、考えるのは後で良いでしょう。まずは防水できて折れ曲がらないようにしっかりと保存することを考えましょう。
↓私は結願後にネットで購入し、こんなふうに保存しています。
賽銭用小銭
これはある程度持って行った方が良いと思いますが、大量に持って行くと重い上に、そもそも銀行で両替すると手数料がかかりますので、小銭を少し貯めておくと良いです。
後は遍路道中にも小銭を少し貯めておくクセを付けておくと困りません。
数珠
数珠は最初の内は使いましたが、途中から使わなくなってしまいました。参拝している人を見ていると使用率は半々くらいでしょうか。宿坊でのお勤めの時も使ったりします。
参拝時の作法は決められた方法があるにしろ、簡略化は進んでいます。ある程度参拝する人の判断でどうするか決めて良いのではないでしょうか。
また、数珠はその素材などで価格がかなり違いますが、特にこだわりがない人はリーズナブルなもので十分でしょう。
ロウソク
ロウソクも参拝方法によります。正式には使うものですが、実際には使わない人もかなり多いと思います。私は省略しましたが、正式な作法でやってみたい人はどうぞ。
線香
線香もロウソク同様です。私は省略しました。ただ、ロウソクを使う人は必ず線香も使っていましたね。どっちかという人は記憶にないです。
色々選ぶのが面倒くさい。とにかく一式セットが欲しいという人はセット売りもあるので、内容をご確認の上、購入を。
ひとまずこれだけあれば立派なお遍路になれますので、これで遍路を初めて、道中で他に必要だと思ったものがあったら札所などで購入すれば大丈夫です。
その他の必須用品
上記以外で歩き遍路のほぼ全員が持っていたものがあります。下記の地図です。この黄色い本は驚くことに持っていない人は私くらいでした。つまりほぼ全員持っていますので必須アイテムですね。
詳しい遍路道が記載されているマップです。遍路道や休憩所、遍路宿などの情報が豊富で確かにこれがあれば便利だなと思います。
ただ、これらの情報はほぼネットで得られます。私にはそれで充分でしたし、それでちゃんと結願できました。
ネットでの情報探索能力が低いと自覚している人、もしくはスマホが苦手、面倒と思っている人は逆にこの地図は必須だと思います。
ほぼ全員持っているので、他のお遍路さんと話す時でも情報を共有しやすいメリットもあります。デメリットは本なので重いということですかね。
電子書籍化されていれば私も買いましたが。全ページをスキャンしてpdf化して保存しておくのも手かもしれません。
なお、この本はいくつかの札所や遍路用品店でも販売していますが、価格は同じです。もし歩き遍路をするのであれば事前にネットで購入し、予定を立ててみるのも面白いかと思います。
この地図を持つと
- お遍路前にルートや宿をじっくり検討できる
- 他のお遍路さんとこの本を使って情報交換できる
- 途中で立ち寄りたい観光スポットもチェック
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地図だけでなく解説編も一緒に購入を検討している人は下記。 ただし解説編まで持ち歩いている人はほぼいません。解説編は計画を立てる時に家でじっくり読みましょう。
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まとめ
お遍路に何を持って行くかというのは最終的には個人の判断です。車と徒歩でも持っていく遍路用品は変わってきます。野宿でも男女でも違うでしょう。
自分に合った遍路用品は自分で決めることです。完璧にするか簡略化するか。どこまで簡略化するか。私のこのブログだけでなく、ネットで色々情報を見ながら決めましょう。
→ 歩き遍路日記を最初から読みたい人はこちら【歩き遍路1日目】
初めての歩き遍路の人向けに本を書きました。この本はガイドブックではないので遍路の作法とか基本知識を教えるものではありません。
知っておいた方が良い実用的な内容です。他の本にはなかなか書いていない豆知識を集めました。
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【歩き遍路検証2】どんな生活用品が必要だったのか?
生活用品・日用品はこれを持っていれば大丈夫
歩き遍路で必要だったもの、不要だったもの
通し打ちで歩いて結願しましたが、その間、どんなものが必要だったのかを検証したいと思います。
私の場合は遍路宿に宿泊することを基本とした通し打ちです。野宿する人は持ち物が違うと思いますので注意。
私が何故どういったものを必要と考えて、持っていったのかは下記の過去記事を参照してください。
- レインウェア
- リュック
- リュックのレインカバー
- スマホ
- モバイルバッテリー
- Apple Watch
- 電源、コード類
- タオル
- 手拭い
- ポケットティッシュ
- ウェットティッシュ
- 水筒またはペットボトル
- 下着、着替え
- ジップロック袋
- 非常食(カロリーメイトなど)
- 常備薬
- 耳かき棒
- マスク
- 傷修復絆創膏
- テーピング
- 歯磨きセット
- 携帯電気シェーバー
- 洗濯ロープ
- 洗濯洗剤
- 洗濯バサミ
- カラビナ
- S字フック
- パジャマ
- くし
- 小さいハサミ
- 爪切り
とりあえず持って行ったものは上記のような感じですが、色が薄くなっているものは不要であったと思われるものです。不要であったものの一部は途中で自宅に送りました。
レインウェア
まずレインウェアは非常に重要でした。これは私は甘く考えていました。当初ダイソーのポンチョを買って行きましたが、1日も持たずに壊れました。続いて買ったセブンイレブンのレインコートもすぐに壊れ、役に立ちませんでした。
結局ワークマンプラスで買ったリュックも背負えるタイプのレインウェアを買い、これがまずまず良くて最後までこれを使いました。買ったのは多分これ。
レインウェアは絶対に必要なアイテムです。有名ブランドの高機能なものでも良いですが、意外に重いです。
ワークマンプラスのこれはとにかく軽いです。大雨だと染みてきますが、すぐに乾くのが良いです。
ワークマンプラスのこれは永遠に売っているわけではないので、レインウェアの条件としてはリュックインのタイプが必須です。それがなければポンチョですね。
リュックサック
お遍路はリュックを背負う人が圧倒的に多いです。ではどんなリュックが良いのでしょう?
まずは自分で持っていく荷物が余裕を持って入ること、そして肩だけでなく腰にも紐で固定できるタイプがおすすめです。
腰紐があることで、リュック自体が無駄に揺れることがなくなり安定し、歩きやすいです。
防水仕様のものは案外ないものですが、ファスナー部分だけでも止水ファスナーになっていると全然違います。またあればリュックカバーも欲しいところです。
モバイルバッテリー
今や誰でもスマホを持っている時代です。遍路宿で充電はできるでしょうが、万が一を考えると持っていた方が良いのがモバイルバッテリー。
スマホは緊急事態での連絡用でもあります。場合によっては命を繋ぐアイテム。そのバッテリーは私は必要だと思いました。
タオル・手拭い
タオルは結局何の役にも立たず不要でした。手ぬぐいがあれば手ぬぐいで汗を拭けるし、雨で濡れても手ぬぐいで拭けます。タオルは重くはなくても意外にかさ張ります。
手拭いをおすすめします。タオルに比べると軽くて乾きやすく、使い勝手が良いです。般若心経の手拭いは格好良いですね。
水筒またはペットボトル
結局水筒は持って行きませんでした。ペットボトルの水(またはお茶)を買い、それを飲んで、宿に着くと宿でそれに水を汲み、冷蔵庫があれば借りて冷やして翌日も利用するという感じにしました。
そして次の日はまた新しいペットボトルの水を買いました。
下着、着替え
下着は着ているもの+1セットあると良いですが、着替えは着ているものだけでも良いと思います。最悪下着も着ているものだけでも良いかもしれません。
というのは宿に入ればまず浴衣や寝間着がありますので、それに着替えて洗濯をすれば良いからです。
下着などはもし必要になれば途中のコンビニにも売ってますし、大きな街に出ればユニクロとかしまむらがあるのでどうにかなります。
ただ下着に関しては靴下はいくつか持って行ったほうが良いかもしれません。毎日長距離を歩くので靴下が一番ダメになります。弱いものだとすぐに穴が空いてしまいます。
靴下など何でも良いというのであればコンビニでも売っていますが、私は5本指靴下を愛用していたので、2足持って行ったのですが、途中で買いました。
ドラッグストアコスモスに種類豊富に売っていますので、必要な時見かけたらチェックしてみてください。
遍路靴下なんてものもあります。これは格好良いかも!?
ジップロック袋
これは意外にかなり重宝しました。まず御影を入れる袋として絶対に必要です。御影は各札所で授与されますが、これが折れ曲がったり濡れたりしないように保存しておかなければなりません。こういう時に最適です。
ちゃんとしたレインウェアなどを着込んでいれば大丈夫かもしれませんが、安物だと大雨の場合は服の中に水が染み込み、リュックの中もびしょ濡れになってしまいます。私はそんなことが何度かありました。
しかし御影はしっかり保存できました。
またちょっとしたお菓子や非常食、お接待でいただいたものなどを入れるのにも使えます。小物入れとしても使えます。何十枚も持っていくことはないですが、それほど重くはないのである程度持って行き、途中でこんなにたくさんは不要だったと思えば捨てましょう。
非常食
これも絶対に必要です。遍路中にいつもランチが食べられる店があるとは限りません。山の中や何もない海沿いの道をひたすら歩き続けるケースは何度もあります。
食べなければ体力も低下します。そんな時非常食があると安心です。カロリーメイトやその他、ある程度保存が効くものなら何でも良いです。
自分の好きなものを持っていき、全部食べてしまったら、どこかのコンビニで買いましょう。
私はカロリーメイトと干した梅干しのお菓子なんかを持って行きました。本当に助かりました。
傷修復絆創膏
マスクは2023年3月からは着用は自己判断となりましたので、基本的に不要ではありますが、それでも持っていた方が良いです。公共交通機関を使う場合もあると思うからです。
耳かき坊や常備薬は各自の判断で持っていくとして、絆創膏くらいは持っていたほうが良いです。山歩きは危険がつきものです。うっかり滑って転んで怪我をしてしまったなんていうことが起こりえます。
私はお遍路に行く前から山歩きが好きで関東各地の山に登ってきましたが、それまで一度も転んで怪我をしたなんていうことはありませんでした。
しかしお遍路中には数回流血を伴う怪我をしてしまいました。なぜなのか?それはやはり長旅で疲れが溜まっていたからだと思います。
疲れで正常な注意力が働かず、反射神経も運動能力も落ちていれば怪我をする可能性も高くなります。
万が一怪我をしてしまっても水で洗い、ひとまず絆創膏くらいは貼っておきましょう。流血したままだとバイ菌が入ってしまったりもします。
消毒液までは用意しませんでしたが、遍路宿に着いたら、もしくはドラッグストアなどがあったらその時にはちゃんと消毒しておいた方が良いでしょう。
傷を早く治せる絆創膏は数枚は持って行きましょう。
歯磨きセット
ほとんどの宿では歯磨きを置いてくれていますが、一部ないところもありました。
1日くらい歯磨きしなくても死なないという考えの人は持っていかなくても良いかもしれませんが、私は朝晩歯磨きしないと虫歯になりそうなので、持って行きました。
携帯電気シェーバー
これも歯磨きセットと同じで、毎日髭剃らなくても大丈夫な人はシェーバー持っていかなくても良いかもしれません。髭が薄い人とかね。
民宿などはT字カミソリ置いてあるところは少ないですが、ビジネスホテルに泊まると必ずあるので、あえてたまにビジネスホテルに泊まるという作戦にすると良いかもしれません。
ちなみに私はこれを持って行きました。私の場合は髭も濃いので、持って行って良かったと思います。
歩き遍路といえども、清潔感は出したいですからね。ただシェーバーは旅行用などの簡易的なもので良いと思います。
洗濯ロープ
これは意外に役に立ちました。
紐がゴムでねじれているのが特徴で、このねじれているところに洗濯物を挟んで干します。
遍路宿では必ず洗濯機がありますので、洗濯した後、洗濯物を干しますが、宿によっては洗濯物干し場を使って良いと言われるところもあり、そういうところでは使わせてもらいます。
また急ぎの時は乾燥機を使いますが、天気の良い日や時間のある時は部屋で干せそうなら干します。その時に活躍するのがこれです。
こんな感じで使います。 朝までには乾きますね。S字フックはこの時に端をカーテンレールに引っ掛けたり、洗濯ロープに何かを吊るしたりする時に使いました。
洗濯洗剤は遍路宿には必ず置いてあり、自由に使えますので不要。
一部のビジネスホテルでは有料でしたがこれは仕方ない。そのために持ち歩く必要はないと判断。洗濯バサミも上の洗濯ロープがあれば不要で、また、宿にはハンガーもあるので、それを使いました。
小さいハサミ、爪切り
これらはなくても良いです。遍路宿で貸してもらうことができるからです。
しかし私は持って行きました。ハサミは何かと役に立つし、爪は伸びます。必要なものであることは間違い無いですね。
またヴィクトリノックスの小さいナイフは持ち運びにも便利で、いざという時結構役に立ちます。持っていると安心です。ハサミなども付属しています。
ただしこれを持って飛行機には乗れませんので注意。お近くの空港から徳島空港に飛ぶ場合は無理です。
まとめ
マイカーやバスツアーと違い、通し打ちの歩き遍路は荷物を最小限に抑えることが、結願へと繋がります。
人によって持っていくものは違うとは思いますが、私のリストを参考にして、可能な限り荷物を軽くしてください。
実際に歩いてみて不要なものは捨てる、もしくは家に送る。足りないものは購入すれば良いのです。
場所によってはコンビニすらありませんが、数日に1回は少なくてもそれなりの規模の街に出ます。その時に必要なものを買い足しましょう。
売っていないものはAmazonや楽天で購入し、日付指定にして泊まる宿に送りましょう。これで何とかなるはずです。
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【歩き遍路検証1】通し打ちで歩くと靴はどうなるのか?
通し打ちを1足の靴で歩き通すことは可能なのか?
通し打ちの場合の靴問題
歩き遍路でも区切り打ちなら靴はどうとでもなりますが、通し打ちの場合は、靴の選択は非常に重要になります。とは言え、良く考えると色んな方法があります。例えば
- 1足で結願まで歩く
- 2足持って来て途中で履き替える
- 途中で買う
- 家にあるものを家族に送ってもらう
私は1で最後まで歩き通しました。
2の場合は、荷物が重くなるという厳しいデメリットがあります。
3の場合、新しい靴だと、靴擦れやマメなど足のトラブルが起こりやすいというデメリットがあります。
家に家族がいるのであれば、履き慣れた別の靴を家族に連絡を取って、遍路宿まで送ってもらうという良い手段が4になります。
4が一番良い方法だとは思いますが、私の場合は女房殿を遍路に連れてきてしまっており、家には誰もいません。
よって選択肢は1しかありませんでした。私が選択した1足については何故その靴を履いて行ったのか、通し打ち遍路にどんな靴が適しているのかを含め、下記の過去記事を参照してください。
遍路道は7割がアスファルトと言われますが、体感では8割近くがアスファルトのような感じがしました。
どの道を歩くかによっても違うと思いますが、舗装されていない山道は案外少ないものです。
歩き遍路で結願まで歩くと1200㎞と言われますが、これは札所間のルートを繋げただけの数字で、現実にはお寺の敷地内での移動、ルートから少し外れた遍路宿や飲食店などへの移動、更に周辺の観光地に行ったり、お礼参りで1番札所まで歩いたり、高野山に行ったりした私の場合は、1400㎞を超えました。
ではその時の靴底を見てみましょう。
1400km歩いた靴
かなりすり減ってますね。凹凸がない部分が出てきてしまっています。特に踵部分は合成ゴムの部分がなくなり、ウレタン部分が出てしまっています。
普通ならとっくに廃棄している靴ですが、これ1足で頑張りました。何とかなるものです。
ちなみに履いて行った靴はこれです。この靴は既に同じ靴を持っていて、私の足に合うという実感があったので、遍路用にもう1足購入し、少し近所で履き慣らしてから遍路に行きました。
どのように歩いたか
徳島県から始まった遍路ですが、しばらくはこの靴で全く問題はありませんでした。しかし行程の半分くらいになった時、靴底の磨り減りを実感するようになってきました。
どこで実感したかというと、雨の日の山です。アスファルトの舗装路でも苔が少しでも生えているようなところでは平らな場所でも滑りやすくなりました。
雨で濡れている石や木などでは当然滑りやすいです。普段の山登りではさっさと歩ける程度のところでも、相当な神経を使って山の上り下りをするようになりました。
とは言え、1足で済ますために他の靴の選択肢はあったのか?というと答えはNOです。
ランニングシューズを履いている遍路さんもいましたが、私以上に早く底がツルツルになってしまったようでした。
もし選択肢があるとすれば、真夏以外の時期の遍路であればミッドカットのハイキングシューズも良かったかもしれません。
というのは歩いていると体感すると思うのですが、思った以上に小石、砂利、木屑などが靴の中に入ってきてしまうのです。その度に靴を脱ぎ、中の異物を出すのは面倒でした。
しかし暑い季節にミッドカットの靴を履いているのは靴が蒸れます。更に靴が重くなり、身体に余計な負担をかけます。なので、身体への負担を受け入れた上で、夏以外ならば人にもよりますが、選択肢の一つだと思いました。
靴がすり減っているのを認識した私の歩き遍路の後半はどういうものかというと、雨の日の山道はできるだけ避けるようになりました。
比較的安全な舗装路のルートを選択し、どうしても山道を歩く場合はものすごく慎重に歩きました。晴れの日はそれほどでもなく、歩を進めました。それで何とかなったというのが実情です。
まとめ
まとめると私が勧める通し打ち歩き遍路用の靴はこんな感じです。
- 底がしっかりした合成ゴムのハイキングシューズまたは長距離用ウォーキングシューズ
- 防水(ゴアテックスなど)
- 自分の足に合ったもので、事前に履き慣らしておくこと
「防水の靴は雨が靴の中に入ってきてしまった場合は乾きにくい」とも言われます。確かにそうです。でも宿で新聞紙などもらえますし、それでも無理そうな場合はドライヤーを借りて乾かします。靴専用の乾燥機を用意している宿もありました。
なので私は翌日まで湿った靴を履いたということは一度もありませんでした。
乾きにくいのがイヤであえて防水ではなく、メッシュ素材の靴をチョイスする選択肢もありますが、これだと小雨でも靴中はビチョビチョのまま歩き続けなければならなくなります。その代わり通気性が良いので何もしなくても翌日には乾くメリットがあります。
どちらが良いかは個人の考え方次第ですが、私の考えでは遍路宿に泊まる人は防水、野宿派は非防水が良いかもしれません。
靴は非常に大事です。底の磨り減り問題もそうですが、靴擦れやマメ、水膨れによる足のトラブルの原因にもなり、長い遍路の間にはそれが問題で脱落する人も多いようです。
実際私が遍路宿で同宿したお遍路さんにもそういう人はいましたし、SNSでもそういう人を散見します。
できるだけ自分の足に合う靴の選択は非常に重要です。その上で上記のことを勘案して、自分の1足を決めると良いと思います。
不安な人はご相談ください。
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【58日目お礼参りへ4】高野山 総持院宿坊に泊まり朝のお勤め
2021年6月11日(金)
総持院で朝のお勤め。そして和歌山駅方面へ
総持院勤行
総持院は朝6:00から勤行があります。
四国八十八ヶ所の宿坊では、まず一般向けの簡単な(ふりがなが書いてあるような)経本が配られ、お坊さんから簡単に説明があった後、お坊さんと一緒にお経を唱えていきますが、総持院は全く違いました。
御住職と4人のお坊さん達が勝手にお経を唱え始め、私たちはそれを聞いているだけという形。経本も配られず、ただ1時間お経を聞いているだけなので、流石に少し眠くなりました。
その後は御住職の法話が10分ほどあり、最後に本堂の中を案内されます。護摩堂、そして永代供養の仏壇など。
総持院は檀家がいないそうです。永代供養の申し込みは多くは宿泊客からだそうです。仏教であれば宗派は関係なく受け入れるそうです。こういうお寺もあるのですね。
7:20頃から朝食です。8:00過ぎに宿坊を出ました。
高野山名物やきもち。もちもちした皮にあんこが挟んであり、薄くて食べやすいです。しかもうまい。
添加物とかは使っていないものなので日持ちしないらしい。なので、お土産には難しいかも。
奥の院へ最後の挨拶
金剛峯寺に参拝したあと、再び奥の院へ。参道にあるお地蔵様を眺めながら進み、こちらも昨日に続いて参拝を済ませました。
高野山キャラクターこうやくん。こうやくんは高野山全体の色んなところにいます。
お土産を少し買ってから和歌山駅に向かいます。バスで極楽橋へ。ケーブルカーで高野山へ。南海電鉄で橋本へ。JRで和歌山へ。ここから先はもう完全に遍路は関係なく単なる観光です。
和歌山駅でラーメン
和歌山駅に到着。まずは和歌山ラーメンを食べたい。駅直結のMIOというショッピングセンターの地下にある丸美商店。いかにも豚骨醤油のイメージ通りの和歌山ラーメン。完食。
しかもおでんも売ってた。ラーメン屋でおでん売ってるのは四国だけではないの?東京では見たことない。関西では普通だったりするのかな?
次に隣の近鉄百貨店地下にある清乃。頼んだのは煮干しブラック。和歌山ラーメンとは言え、和歌山ラーメンの枠を超えてますね。
結構濃い目の煮干し。インパクトあり。ということで、ランチはラーメン2杯でした。
愛媛県に入ったらダイエットしよう、香川県に入ったらいいかげんダイエットしなきゃと思ってましたが、結局ダイエットできず。
もう東京に戻ったらダイエットしようと決めました。遍路中に最大5㎏体重が増えましたが、最終的には3㎏増に。後は東京で何とかします。
本日の宿はドーミーインPREMIUM和歌山。天然温泉大浴場付きでなかなか快適ですね。一旦宿に戻って温泉に入って休憩してからまた外出。駅の方に歩いて横道に入るとある多田屋という居酒屋。女房殿が行きたいというので付き合う。
和歌山駅前の商店街。こちらもシャッター街化が激しい。厳しい世の中になったなあ。東京の商店街はまだまだ元気な方だ。でも地方に行くほど厳しい様子。
数年も経てば地方のこういった商店街はもうなくなってしまっているかもしれません。寂しいです。
その後向かった先は井出商店。和歌山ラーメンを世に知らしめた名店です。和歌山に来たからにはここには行っておきたかった。
というわけで、今日はこれでラーメン3食目。かなりヤバいです。
ラーメンの前に早すし。しめ鯖ですかね。これをラーメンが届くまでの間に食べるそうです。
そしてラーメン。いかにもという感じの和歌山ラーメンの王道ですね。豚骨醤油だけど、意外とあっさりしたスープは飽きの来ない味。ラーメン食べ過ぎで満腹だけど、ごちそうさまでした。
井出商店の帰りに寄ったセブンイレブンで買った見慣れないアイス。和歌山の会社だったので現地限定かもと思って購入。コーンの蓋付きの抹茶アイスでした。こういう現地物好きです。
ドーミーイン和歌山は何とかポケスト3。なかなかです。もうお遍路終わってしまったので、弘法大師様からのプレゼントはありませんでした。
明日の予定は東京に戻ります!関空から行こうかと思ってたんだけど、何となく新幹線にしました。駅弁を食べるためです。時間は決めてませんが適当に、久しぶりに東京に戻ります。
ここまでこのブログを毎日更新してきましたが、今後はランダムな日程で更新します。四国八十八ヶ所遍路の検証やまとめを書いていきますので、興味のある方は読んでみてください。
ここまでブログを読んでいただいた方、全員に感謝いたします。皆様の応援は大きな励みになりました。歩き遍路は途中で心が折れたり、怪我をして脱落する人、疲れてバスや電車を使ってしまう人が多いと言います。
そんな中何とか頑張れた原動力の一つは間違いなく皆様の応援です。ありがとうございました!
私は実はもう一つ、大きなチャレンジを考えています。いやチャレンジというか夢です。すぐにはできないチャレンジですが、その時が来れば公表します。人生は一度きり。チャンスを逃さず死ぬまでには何とか実現させたいです。
私の考える最悪の人生は必死に働いて、仕事をやめたらもう足腰弱って、気力も衰え、何もできずに死んでしまうという人生です。私はそうならない人生を選択したいです。
ここまで読んでいただきありがとうございました!
【57日目お礼参りへ3】高野山金剛峯寺奥の院へ
2021年6月10日(木)
徳島から高野山に向かいます
徳島駅前からバスで出発
宿泊したダイワロイネットホテルの目の前がバスターミナル。今日は高野山に行きますが、フェリーでの移動を断念したため、高速バスを使って、まずは難波に行きます。
大阪は去年仕事で来る予定がコロナで中止になったので、もう17年ぶりになります。一時期は毎年のように来ていたのでかなり久しぶりです。ただ今日は難波で乗り換えるだけなので遊んでいる暇はありません。
バスは5:15出発。しばらくすると日の出。車内から四国での最後の日の出を眺めます。
難波まで約3時間のバス旅も終わり、今度は南海特急こうや1号に乗ります。4両編成。
難波のコンビニ弁当を電車の中で食べました。
極楽寺駅で下車して今度は南海電鉄高野山ケーブルに乗って高野山で下車。そこから更に南海りんかんバスに乗って奥の院前で下車。
乗り換えがたくさんあり、結構大変そうにみえるかもしれませんが、かなり楽しいです。
初めて来た高野山奥の院
奥の院は標高900メートルの高さにある聖域なので、納経所先の護摩堂より奥は撮影禁止でした。奥には弘法大師御廟があります。
奥の院は雰囲気的には木が鬱蒼と繁っていて、参道の両側にお墓や祠、地蔵などが綺麗に時には無造作に置いてあります。
無事に納経を済ませて、御朱印をいただきました。お礼参り完了で、これにて私の遍路旅は終了です。
金剛峯寺周辺のジム、ポケストはかなりあります。上のスクショは奥の院方向、下は大門方向です。金剛峯寺の周囲には117もの寺院が集まっており、それだけジム、ポケストも増えます。
大門〜金剛峯寺〜奥の院は距離にして約4㎞ほど。その周辺に寺院の他、土産物店、飲食店などが散在しています。高野山は世界遺産になっています。
中央食堂さんぼうというお店で精進料理を食べました。毎日こういうの食べていれば太らないでしょうね。
金剛峯寺参拝
真言宗の総本山である金剛峯寺に参拝しました。金剛峯寺自体は金掛かってそうな感じは全くなく、妙な威圧感はありません。ただ古いものを良く手入れして、大切に残している感じがあり、意外と質素です。
本堂の中を内覧できるので入りましたが、古い襖絵などがたくさん残っています(有料1000円)。襖絵は撮影禁止なので撮影できませんでしたが、石庭は綺麗でした。
高野山は山全体がお寺ということになっています。総本山金剛峯寺以外の117のお寺は塔頭寺院(たっちゅうじいん)と呼び、高野山の中にある子院です。高野山の総本堂は写真の門の奥にある金堂にあります。
総持院宿坊に宿泊
高野山には金剛峯寺の周りに117の寺院があるとは書きましたが、この内の半分近くの寺院に宿坊があります。ただし、四国八十八ヶ所の宿坊と比べると総じて宿泊料が高いです。安くて10000円。高いと30000円以上平気でします。
私たちが今日宿泊したのは金剛峯寺の隣にある総持院。10000円台前半の宿泊料でしたが、折角来たので宿坊に泊まりました。
宿泊者が少ないので良い部屋に変えてくれたらしいですが、とにかく広くて綺麗でびっくり。和室だけでも充分広いのに、別にベッドルームがあります。部屋にトイレも風呂もあります。
広過ぎてどこにいれば良いのかわかりません。冷蔵庫、エアコン2台、扇風機、テレビ2台、空気清浄機などもあります。使いませんがベットルームには床暖房まで付いています。
部屋の風呂とは別に大浴場もあります。Wi-Fi完備。ただし洗濯機はありません。奥の院近くにコインランドリーがあるので、どうしてもという人はそこを利用しましょう。
部屋の窓を開けると池があります。何とも優雅です。高級旅館という感じですね。高野山周辺には民宿はほぼありません。
なので、泊まるとなると宿坊になると思いますが、どこの宿坊が良いのか判断は難しいです。予算に応じて、クチコミなどを参考に選ぶしかないですかね。
総持院の夕飯は17:30です。精進料理。総持院最大のウリはこの料理です。
他の宿坊はお寺の中の人が料理を作っていますが、ここでは京都から精進料理の料理人を2人呼んでいるそうです。
それだけあって大変美味しかった。コース料理のように少しづつ出されるもの一品一品が、上品ながら出汁でしっかり味付けしてあり、料理人の腕を感じさせます。ご飯は生姜ご飯。初めて食べましたが異様に美味かったです。驚きました。
遍路旅最終日の弘法大師様からのプレゼントはこちら。ありがたく頂戴したします。感謝。
総持院はポケスト2か3入ります。トレーナーにもなかなか良いと思いますよ。
とりあえず今日で私の遍路旅は結願後のお礼参りも済んだので、終了となります。
明日は朝6:00に総持院本堂で朝のお勤めがあり、7:20から朝食。その後は少し散策してから和歌山駅に出て、和歌山周辺を散策しようと思います。
従って明日は遍路関係なくなりますが、朝のお勤めの様子なども記しておきたいので、明日まではブログ更新する予定です。
また、もしこのブログを読んでいただいている方の友人知人で歩いて遍路をしたいという方がいましたら、是非このブログを教えてあげてください。
何かしら参考になると思うし、何かあれば質問してください。それが四国八十八ヶ所遍路大使である私の役割りだと思っています。
57日目
本日の歩行距離 9.1㎞
累計歩行距離 1410.5㎞
何かありましたら遠慮なくご連絡ください。
【56日目お礼参りへ2】徒歩四国1周達成!第1番札所霊山寺へ
2021年6月9日(水)
霊山寺再び。そして四国一周!
瀬戸内海
香川県を離れ、再び徳島県入りしたこともあって、香川県の感想を記しておこうと思います。あくまで個人的な印象です。
- 池が多い
- うどんが主食
- お接待が多い
- 高松市は都会
- 明るい性格の人が多い
とにかく一番驚くのは池が多いことです。とにかくやたらと池があります。多くはおそらく人工的に作った溜池と思われます。
香川県は雨があまり降らないらしく、溜池を多く作ったようです。あまりにも雨が少なく断水することもあるとか。
あと、うどん県を名乗っているだけあって、うどん屋が多いですね。おかげで香川県にいる間、毎日のようにうどんを食べていました。うどんが主食です。
高松市は大きな街でしたね。かなり都会な感じですが、周囲には山も見えて雰囲気が良くて、何となく住んでみたいと思いました。また、フレンドリーな方が多かったと思います。
ビジネスホテルAZは朝食もバイキングなので、適当に盛って食べました。6:30には霊山寺に向けて歩き出しました。
ビジネスホテルAZを出発
5㎞ほど歩いた引田のバス停待合所にはトイレがあったので使わせてもらいました。
6㎞ほど歩いてセブンイレブンの前を通過する時に前方に手を振る人が!ankoさん、笹姉さんご夫妻でした。
朝からサプライズ!最後にお接待までいただき、お別れの挨拶をしました。本当にありがとうございました。大感謝です!
海が見えてきました。瀬戸内海もそろそろ見納めになります。
いきなり前方に車が止まり、おじさまが出てきてお接待いただきました。「私も以前歩いて回った。お疲れ様」と仰り、また車で立ち去りました。
四国にいるとお接待までいかなくても、街の人から気軽に「どこから来たの?頑張って!」と声を掛けられます。これは私たちがお遍路の格好をしているからです。
でもそろそろこれも終わりです。
凄く景色の良い休憩所があったので休憩。そしてankoさん、笹姉さんからいただいたパンを食べました。ありがとうございました。
うずしおロマンティック海道
三津トンネルの横にうずしおロマンティック海道という旧道があったので行ってみました。一応車も通れますが、道の途中にオブジェや彫刻などがあり、それらを楽しみながら綺麗な海の景色も楽しめる素晴らしい道でした。
この道でおじさんが掃除をしていました。聞けば毎日この道を掃除しているという地元の人でした。良くみると道にはゴミがかなり落ちています。
車で来て食べ飲みした容器や空き缶を捨てて行くらしいです。端にゴミ集積所があるにも関わらず。恐らくゴミを捨てる人も香川か徳島か近県の人だろうと思います。自分たちの街を汚さないよう切に願います。
そろそろ瀬戸内海ともお別れという場所に新ラーメンショップ徳島本店。さっきパン食べたけどつい入ってしまいました。写真は醤油ラーメン。見た感じあんまり美味そうではないです。
しかし!これが何故か美味い。かなり美味い。予想以上の美味さで大満足!
国土11号線から県道41号線に入ります。ここからは峠越えです。峠を越えて霊山寺近くに行くまで特に何もない感じの道です。
道はそれほど急坂ではないので大丈夫ですが、暑さもあり、体力は奪われます。峠の頂上まで行くと写真の祠があります。ここからは下り坂です。
景色は開けたところに出ても山ばかりです。
大麻比古神社の参道を逆から進み、鳥居を過ぎると間もなく霊山寺です。
四国一周!1番札所霊山寺
戻ってきました。第1番札所霊山寺。久しぶりな感じでした。お参りを済ませ、納経所で納経します。
歩いて四国を一周しました!
納経所の近くにいた黒猫。初日に来た時もいました。こんにちは。
ここからはもう歩きません。板東駅に向かい電車に乗ろうとしますが、1時間待ち。やむなくタクシーに乗ります。
向かった先は徳島ラーメンいのたに。2回目の訪問になります。毎日食べたいという感じのラーメンではないですが、東京ではなかなか食べられないこの味。徳島に来たからにはまた食べたかったです。
その後はポッポ街を通り、徳島駅方面へ。
今日の宿はダイワロイネットホテル徳島駅前。まさに駅前の立地で、便利です。
ここはポケモンGOトレーナーにとっては天国です。GPSのブレもあり、ジム2、ポケストは多分8くらい入ります。アイテムの回復が驚異的。素晴らしい場所です。ポケモンGOトレーナーは徳島駅周辺に宿を取ることがあるのなら、この宿が最高です。
弘法大師様からのプレゼントはこれ。ガリガリ君ソーダ味。そしてヤドン県から離れたらこれ。
明日の予定ですが、徳島港からフェリーで和歌山に向かう予定でしたが、タイミング悪く休航が多い時期で、考えていた出港時間よりかなり遅くなってしまうため断念。
高速バスで難波に向かい、難波から高野山へ向かうルートにしました。朝早く出発します。
遂に明日、四国から離れます。何だか信じがたい気がしますが現実です。寂しい・・・。
56日目
本日の歩行距離 28.6㎞
累計歩行距離 1401.4㎞
何かありましたら遠慮なくご連絡ください。